コラム
コラム 2015.06.30

仕方がないね、この時期は・・・

「GクリルTender」のアップ

この季節らしい「どんより」モードで6月が終わります。

東北などでは随分遅れた梅雨入りもあったようですが、当地は例年並み。そしてその後も梅雨らしい日々が続きました。週末は天気がギリギリもったパターンも多かったのですが、スッキリしない天候では釣行予定を立てない釣り人も多いのか、商売的にはイマイチ盛り上がらないひと月でした。毎度のごとく、こればかりは仕方ありません。とりあえず「遅くなりそう」と予想されている梅雨明けが平年並みになることを願うばかりです。

さて近年ますます需要の上がる身エサの筆頭格であるイワシの漁がまあまあの具合で進んでいます。豊漁というレベルでもないのですが、一気の大漁よりもほどほどの量であった方が個体が傷みにくいのでクオリティ的にはベター。そういう意味で今の「まあまあ」「ほどほど」がしばらく続いてくれれば良品のストックができそうな見込みです。

それに引き換え頭の痛いのは、いろんな製品を造るための様々な機器のメンテナンス。もちろん今に始まった話ではありませんが、あっちこっちに修理や交換の問題が起きてきます。特に気温が上がる時期に浮上してくるのは冷凍庫の関連です。この商売の宿命とも言うべき永遠のテーマなんでしょうが、重なるときには重なるんですよねぇ、これが・・・。

ただ、いいように考えれば大層な設備と、それを動かす人材と原料の手配は一朝一夕にできるものではありません。縮小の続く釣り業界にあっても新規参入がないわけではなく、海外生産が可能なルアー関連などは多くみられますが、この業界に限ってはほとんどナシ。一部のアイテムに特化したところは出てきても、オキアミ、アミエビから身エサ、虫エサまで幅広く扱うメーカーは弊社を含む既存の数社からは増えそうにない現実があります。こんなふうに書くと安泰な地位を確立してると感じられるのかもしれないですが、実際は真似できないと言うより、馬鹿らしくて今さら真似しないというのが正解でしょうか。弊社も創業者が徐々に規模を拡大して築いたインフラであり、同じレベルで一気に揃えるには莫大な投資になります。特に地代の高い地域ではまず無理。またエサはルアーのように嗜好品的な売れ方は全くしないので、市場規模を考えても投資に見合う売りが立たないのが明白です。とにかく維持していくだけでも大変なこの商売。製品を必需品としてくださっているユーザーさんには重大な責任を負ってるのも事実。いろんなことと悩み格闘しながら難題サーフィンの日々であります。


写真は最近発売になった「GクリルTender」のアップ。弊社の刺しエサでTOPブランドのGクリルの新製品で、従来品とは浸漬液が異なります。柔らかい仕上がりは身自体にも伸びがあり、食い込みを重視した新しい「食感」を実現しました。身の色は従来品よりやや白っぽいのも特徴です。この写真、美味しそうに撮れましたなぁ(笑)。上物ファンの方は是非お試しください。