コラム
コラム 2019.08.31

晴れ晴れとした秋を期待して・・・

大阪から和歌山の府県境あたりの遊漁船で使われているタチウオ仕掛け

イヤ~な空模様が続いたまま、8月が終わります。

長い梅雨が明けた後には強烈な暑さが来て、夏らしくなってきたかなと思ったのも束の間。お盆にドンピシャの台風襲撃のあとは、何だかスッキリしない天気がずっと続きました。釣果はともかく、人の動きが多いこの時期に、こういうパターンは最悪です。こればかりは言っても仕方ないですが、一年の売り上げを作っていく中で、ちょっと痛すぎました。この先で最終的には帳尻が合うように、好天続きの秋が来ることを期待するとしましょう。

そんなふうに、期待された商いが不調だっ中にあって、比較的堅調だったのはビギナー向けのサビキ関連商品でした。天気に恵まれなかった日が多くても、やはりこの時期は「釣りでもやってみようか」という動機が起こりやすいことが伺えます。広い意味でのアウトドア市場は今なお拡大してるといいますから、その一角をなす「釣り」というジャンルも、今少しは拡大できる余地が残っているはず。要は切っ掛けなんでしょう。

ただ、釣りと言っても様々で、海の底にしか居ない魚、或いは中層、表層に居る魚では全く狙い方が変わります。それぞれに趣があって、何が一番だとかは言えない世界だと思いますが、個々に細分化された釣りを、まっさらな初心者さんがチャレンジするのは、やはり難しいと言わざるを得ません。ここが釣りを広げようとする中で一番難しいところです。

釣具店さんでは以前よりまして、初心者には親切な接客で対応されてると感じますが、実際のフィールドで手取り足取りのレクチャーに比べると限界があります。これはもう一朝一夕に解決できるものではないですが、身近な人の中から、新たなビギナーを作り出すという地道な手段が結局は一番手堅いのかな?と。スポーツでも何でも「手本」を見せて体感させるのが上達への一番の近道です。釣ってみせて→釣らせて、フィニッシュは美味しく食べることに。回転ずしの市場がここまで大きくなったように、美味しい魚を食べたい人はとんでもなく多く存在します。この秋に少しでも多くの初心者さんに、そんな釣りの面白さが伝わりますように・・・。

さあ明日からの9月は気分を切り換えて!

写真は大阪⇔和歌山の府県境あたりの遊漁船で使われているタチウオ仕掛け。テンヤの1メートルくらい上に、サンマの切身を刺す枝針との2本立てです。タチウオがダブルで掛かることもあれば、サワラや大サバが喰ってくることも。地域、地域に根ざす仕掛けの色々には本当に感心させられますね。