大きくなれよ、海の幸
毎年四月の中頃、日本各地の清流で、鮎釣りシーズンに備えての稚鮎を放流する場面が、新聞、テレビで報道されます。ローカルな話題ではありますが、一般の人達にもすっかりおなじみの光景かと思います。しかし、このように恒例の行事として続けられてはいるものの、大衆にはあまり知られていないのが、海釣りの対象魚の稚魚放流です。
海の中の事は未だ解明されていない部分が、まだまだたくさんあって、断言は出来ませんが、漁業資源としてみた場合、魚の数はどうやら確実に減っているようです。そんな状況の中で、釣り業界の各団体としては、少しでも長く釣りを楽しめる環境を、永く後世につなげていくために、規模の大小にかかわらず、このような放流事業というかたちで、地道な努力を重ねているのです。
まあ、追跡調査までは不可能なので、どれだけの数の魚たちが、大きく育ってくれるのかは不明ですが、せめて釣り人が釣り上げる何分の一かでも補いを続けなければ、そのうちに、釣り竿を曲げての魚とのやりとりも、昔話になることだってあり得るんじゃないかという思いで、未来の大物達に願いを込めて、海に放しているのです。実は、稚魚放流の事業資金は関連企業や一般の釣り人の皆さんからの寄付で賄われています。その貴重なお金で稚魚を購入して、ボランティアの人達のご協力で成り立っていることを、感謝の気持ちを込めて、ご紹介させていただきました。
※写真は日本釣振興会和歌山県支部によるチヌの放流の様子。