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ゲンゴロウブナを釣ったこと

なんだか夏休みの宿題にされた作文の題名のようなタイトルですなあ。
ところで私、本当にゲンゴロウブナを釣り上げたことがあるんです。 小学校五年生の春か夏の頃のことでした。その春に転校してきた中村君に誘われて、今まで自分が行ったことのなかった森の中にある池で一、二度釣りをしました。その時は中村君にばかりあたりがきて、ちょっとくやしい思いをしたので、ある日自分一人だけでその池に釣行したのです。 竿は子供用の安い二本継ぎの竹製、テグスは家にあった適当なやつ、おもりは絵の具が入っていたチューブを板鉛の代わりに使い、もちろん針とウキは買ったものですがずっと前から使っているので、だいぶ色も変わっていたかと思う。
家の台所で母に内緒でメリケン粉を水で練ってだんごエサを作り、ブリキのバケツを持ってその池に着いた時にはひとりだったこともあって、うれしさと期待と、そして少し恐ろしさが混じって妙にドキドキしたものです。釣り始めて十分もしないうちにその大物は掛かりました。その魚体は子供の自分にとっては気味が悪いくらいに大きく見えて、針をはずす時も少し手が震えました。水を入れたバケツに魚を移すとすぐに道具をかたづけて家に急ぎました。
となりの家のおっちゃんに見せたら「ゲンゴロウやな」と言われ、測ったら30㎝ありました。家では飼うことができないので、そのおっちゃんの家にある鯉を飼っている泉水に入れさせてもらいました。
その後フナはどうなったかは記憶にありませんが、その時の胸の高鳴りは今も忘れられません。思えば昔は本当にシンプルな釣りを楽しみ、またシンプルに喜べたんだなあと懐かしく思い出しました。

※写真は自宅近くのため池。鯉に鮒、ウシガエルと亀に水鳥、トンボにアメンボ。いっぱいいます。